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◆ナオミの充填物語 ビフォー・アフター◆ VOL.0118 2016年12月号  
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「 不登校の会 」

先日、社会貢献事業の「学び舎 傍楽」で、初めての
不登校の会を開催しました。

その会のことを、フェイスブックやリスティング広告で告知
したところ、驚くほどのアクセス数になっていました。
それだけ、このことに関心のある人や、実際に悩んでいる人が
多いということなんだと改めて分かりました。

この会を開くことになったのは、不登校の子どもさんを持つ
お母さんから相談を受けたことがきっかけでした。

私自身が子どもの不登校の経験者であることから、そのときの私の気持ちを
聞いてみたいと言うことで、お話させていただきました。

そうすると、
「駒井さんに共感してもらって、本当に胸がすっきりしました。
 駒井さんの子どもさんの話を聞いて、希望が持てます。」
と言っていただいたのです。

それまでは、自分の子どもの不登校についてのお話し会は
1、2度やったくらいでした。
でも、お母さんの話を聞いて、これは絶対にやらないと
いけないなあと思ったのでした。

不登校の会には、お母さんたち以外に、不登校経験者で
現在不登校の子どもたちに関わる仕事をしている人や、
4年間引きこもりの後、NPOの代表として、通信や定時制の
高校生向けに「働く」を考える授業をしている人も参加してくれました。

また、参加者のお母さんの中には、不登校を乗り越えた自分の話が
役に立てばと、来てくれた人もいました。

まずは、私の2人の子どもの不登校から、その後の20年間のことを
お話して、そのあとお母さん自身の、ぶっちゃけをしました。

渦中のお母さんたちからは、お父さん(ご主人)が娘の不登校を
受け入れてくれなくてしんどい、どう子どもと接したらいいのか
わからない、これから先がどうなるのか不安などの声が上がりました。

一人一人の気持ちに共感したり、自分の場合はこうだったよと
お母さん同士がアドバイスしたりする中で、お母さんたちの気持ちも
ほぐれていきました。
最後には、また次も参加したいですと言っていただき、この会を
開催して本当によかったなあと思いました。

私は話を聞きながら、自分が渦中のときに1ヶ月に1回、
お母さんの会に参加して、気持ちを助けてもらったときのことを
思い出していました。

「この人たちは、私の気持ちを分かってくれる」
答えがみつからなくても、ただ理解してくれることが救いでした。

今回やってみて、お母さんが共感し合えることはもちろん、
これからは、それにプラス、不登校の捉え方を学ぶことも
必要だと感じました。

最近、私は不登校の子どもは、実は学校へ行かないという選択を
とおして、この日本の教育がおかしいと、警鐘を鳴らしていると
思えるのです。

今回参加してくれた不登校経験者の人は、
「別にいじめられた訳でもなかったが、学校の教室のあの箱に
入るのが、不自由で窮屈な感じがしてどうしてもしんどくて
行けなかった。
ずいぶん後になってから、それが学校へ行きたくない理由だったと
気づいた。」と話してくれました。

結局、その人はその後、今の学校のスタイルとは違う、
その子のペースに合わせた自由な学校を親が見つけてくれたそうで、
転校したことで、また学校に行く気持ちになったとのことでした。

また、同じように学校の空気に違和感を感じる人の話を聞いた
ことがあります。
その人はみんなが同じことをして、やりたくないことをやり続けている
ことが、気持ちが悪くなって耐えられなくて学校に行かなかったそうです。

そう言えば私の娘も、本音を話さない、いい人を演じている
優等生の集団に違和感を感じて自分の居場所ではないと思ったと
言っていました。

学校が合う子もいるでしょうけど、反対に学校が合わない子がいても
おかしくないと思うのです。
子どもが自分の気持ちを無視して、行きたくない学校へ行き続ける
ことの方が危ないと思うのです。

ある意味、自分の気持ちに蓋をしないで正直に生きているからこそ
学校へ行かない選択をしていることもあるんだと思います。
不登校は生き方のひとつのあり方で、より自分らしく生きて
行きたい子どもの選択なんだと思います。

不登校を経験した人が、その後、イキイキと自分らしく生きている
と聞くことも結構あります。

うちの子ども2人も
「はやめの挫折がよかった。なんとかして生きていけると思える
強さが身に付いた」と言っています。

世間の価値観に振り回されずに、自分の気持ちに正直に
やりたいことをして生きている子どもの姿は、私にとっては
本当に嬉しいことです。

しかしながら、私自身、そんな捉え方ができるように
なるまでには、かなり時間がかかりました。
最初は不登校が悪いことのように思っていましたから。
それが苦しかったんです。

学校へ行かないということは、ひとつの生き方の選択であると
捉えられれば、どれだけ楽だっただろうと思います。

そして、その時に子どもが選ぶことができる、いろんな
選択肢が用意されていれば、子どもも楽だったろうなあと
思います。そのことは、ずいぶん後になって娘が言っていました。

今、少しずつ選択肢が増えて来ているようですが、まだまだ
少ないです。子どもがのびのびと自分らしく居られる学校や
居場所が、もっとたくさんできて自由に選択できるようになれば、
いいのになあと思います。

そしていつか、親が「私の子どもは学校へ行かない選択を
しています」と、普通に言え、「ああそうなんですか」と
聞いた人も普通に受け止める社会になれば、
いいのになあと思います。

それには、不登校を経験した人や、乗り越えた親が
勇気を出して、自分の体験を話すことが必要だと思うのです。

学校へ行かない選択をしても、ちゃんと生きていけることが
分かれば、親も子どもも苦しまずに済みます。

私はこれから自分の経験をできるだけ話す機会を作っていき、
微力ながら、お母さんや子どもさんのお役に立てるように
声を上げて行きたいと思います。

もしこれを読んでいただいた方で、経験のある方は是非
お力を貸していただきたいです。
未来を支える子どもが、1人でも自分らしく生きられるように。

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