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◆ナオミの充填物語 ビフォー・アフター◆ VOL.0125 2017年9月号  
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「 『いい子』は危ない 」

ナオミのCSR活動である「学び舎 傍楽」では、
思春期の子どもとの向き合い方の勉強会を、
6月から4回シリーズで開催しています。

この勉強会が始まったきっかけは、
去年の12月から始めた、不登校のおはなし会でした。

不登校のおはなし会をやっていくうちに、共感し合える場も大事だけれども、
子育ての勉強会も必要だと思うようになっていきました。
(2016年の12月のメールマガジン 「不登校の会」でも書いています)

なぜなら、実際子どもとどう向き合えばいいのか分からないという
お母さんの声が多くあったからです。

ちょうど、そんなことを考えていたときに、勉強会を
引き受けてくださる方に出会い、開催する運びとなったことは
ありがたいことでした。

私も、できれば子どもが生まれたときから子育てを勉強できる場所があったら、
どんなに良かっただろうと、ずっと思っていましたので
この勉強会が始まったときは、本当にうれしかったです。

そういった経緯で始まった勉強会ですが、
先日、3回目の講座がありました。テーマは「『いい子』は危ない」です。

私たちが考える『いい子』とは、「お父さんお母さんに、認めてもらいたい」という気持ちから、
親の言う通りに行動してしまい、自分の意思を持てなくなってしまうことです。

話の中で、非常に印象的だったのは、『いい子』は
「自分の人生に自分がいない」という言葉でした。
私もかつて、いい子だったので、その言葉が刺さりました。

子どもは生まれた時は何もできないので、親が全部やってあげます。
でも、子どもがどんどん成長していっても、親は小さい時と変わらず、
同じように手を出し、口を出し続けていきます。

子どもの『どうしたいか』を聞かずに、勝手に決めたり、
自分の子どもは何にもできないからと、失敗させないように、
いちいち口を出したりしてしまいます。

そしてそれが、親の役目でもあると思い込んでいます。

小学校や、中学校になって自分の意思がある子どもにさえも、
子どもに決めさせることなく、コントロールしようとします。

「それをしたらダメだ」とか、「あなたには無理だから」とか、
「意味がない」とか・・・否定的な言葉で、自分の価値観を押し付けます。
また、自分の思い通りにならないと、怒ったり、脅したりします。

そうやってコントロールされて育った子は、自分の意思で決めることが
できなくなったり、与えられることを待ったり、失敗を極端に恐れたり
して、生きる力が育ちません。

自分がどうしたいかを聞いてもらったり、受け入れてもらったり
した経験が少ないので、自分の思ったことを正直に言うことが
できなくなってしまいます。

他人がどう思うか、他人にどう思われるかが軸になり、
自分の人生でありながら、自分が居ない感覚になっていくのです。

そして、自分はただ生きているだけで、価値があるとは全く思えず、
勉強ができないといけない、人とうまくやっていかないといけない、
素直でやさしい子でいないといけないと、出来ない自分を責め、
ありのままの自分から、どんどん遠ざかってしまいます。

条件付きの自分にしか価値が無いと感じてしまい、『いい子』で
いなくてはと、どこまでも自分を追い込んでいきます。

でも、そんなことをずっと続けると、どこかで限界が来ます。
ウツや過食症、拒食症など、体も心も壊していく子もいます。

「親の期待に添わないと見捨てられる、
親の言うことを聞かないと愛されない」という、
子どもの生き延びるための防衛反応が、そうさせているようです。

子どもは、弱者です。
生きていくためには本当の自分ではない、
『いい子』を演じるしか無くなっていきます。
そうなると、一生懸命無理をして、自分をだまして、生きていくしかなくなります。

『いい子』に育てることは、下手すれば命にもかかわることに
なるほど危ないことです。

親が本当にやらなければならないことは、子どもの生きる力を
育てることです。

生きる力を育てるには、自分で決めて、失敗しても
自分で責任を取る生き方を子どもにさせていくことが必要です。

親のできることは、自分の子どもを信じ、見守り、
子どもの話に耳を傾けることなんだと思います。

「あなたの人生は、あなたが主人公だから、あなたの好きなように
生きていけばいいし、本当に困ったことがあったらいつでも
助けに行くよ。だから自分を信じて生きて行きなさい。
あなたならきっと大丈夫。どんなときも応援しているよ。」と
言ってあげることだと思います。

きっと子どもは、その言葉に力をもらって
自分を信じ、いろんな困難があっても
乗り越えていける強さを身につけていくものだと思います。

それには、親の覚悟が必要です。
「絶対に自分の子どもは大丈夫」と信じることだと思います。

自分の人生に、自分がちゃんといる。
そんな人生を、子どもに送らせてあげたいですよね。

勉強会は、お母さんたちに大きな気づきを与えてくれました。
「いい子」を輩出しないためにも、子どもを持つお母さん、お父さんは
ぜひ子育ての勉強をして欲しいと思います。

それは、子どもとの良い関係性を作るために、1人の人間として
子どもと付き合うことができるように、とても必要なことだと
思います。

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