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 駒井亨衣のメールマガジン Vol.152 2020年4月号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 充填機のナオミ━━┛

「会長に就任いたしました」


2020年4月1日をもって、株式会社ナオミの代表取締役社長の職を降り、新しく代表取締役会長に就任いたしました。新社長は専務の川田が務めることになりました。ナオミのメンバーには、2月末の全体会議の場で発表しましたが、突然のことで騒然となりました。

今回の交代について、どんな経緯があったのかをお話したいと思います。

私が社長時代、「ナオミはユニークな会社」と言われることが多く、また世の中にない面白い会社を作りたいと思って経営をしてきました。

例を挙げると

・機械メーカーには珍しい女性社長
・立派な機械ではなく、女性目線に立った、使い勝手のいい道具のような機械を作る
・機械メーカーらしからぬ、あたたかなやさしいイメージづくり
・2人の子どもの不登校の経験から、子どもを育てるように社員を育てる
・お母さんたちが働きやすい環境を作る
・コミュニケーションと学びの場を多く作り、仕事を通して成長する学校のような会社 
・実業とは別に社会貢献事業を運営する

男性社長ではおそらくやらないことをたくさんやってきたと思います。そのことで、テレビや新聞に取り上げていただくこともありました。

2011年、父から引き継いで9年間社長を務めてきました。その間、大きく会社は成長しました。2億そこそこの会社が10億を超える会社になったのは、ユニークな会社だったからだけではなく、なによりもナオミで働くみんなの力が原動力でした。

そして、一番の功労者は今回社長となった川田です。入社以来14年間、私を支えてくれた川田がいてくれたからこそ、ここまでやってこられたのだと思います。もし川田がいてくれなければ、ナオミはとっくに事業をたたんでいたと思います。本当に大きな大きなかけがえのない存在です。

二人三脚でナオミを引っ張って来て、素晴らしいメンバーにも恵まれて、その結果、仲間・お客様を思いやることのできる人たちがいる会社になりました。また、私が一番に目指していた「働くみんなが幸せになること」の風土作りも一応は果たせたなと思いました。

昨年の秋あたりから、私の心に変化が始まりました。

私は経営者になる何年も前から、最終的には、社会貢献事業に注力したいと思っていました。みんなが頑張ってくれたおかげで会社も軌道に乗り、2015年には学び舎傍楽という社会貢献事業を立ち上げ、そこに費やす時間ができました。活動をすればするほど、もっと大きなフィールドで貢献できることをしていきたいと思う気持ちが膨らんでいきました。

「自分の年齢を考えても、元気で活動できる時間は多くはない。自分の本来やりたかったことをやりたい。」

その気持ちを今年の1月に、社長(当時専務)の川田に打ち明けました。

そうしたところ、二つ返事で「ぜひやってください。会社は私が引き受けます」と背中を押してくれたのです。その言葉で私の気持ちは決まりました。そう言ってくれた川田に感謝しかありません。私の経験で貢献できることを全力でやっていきたい。それが日本の未来への貢献につながる。居ても立っても居られない気持ちでした。

そして2月からその準備を始めることにしたのです。

具体的には
1、出張不登校のおはなし会の開催 (全国)
2、お母さんの勉強会、自分を探求するセミナーの構築
3、お父さんの居場所づくり
4、若い人たちが力づけられるコミュニティ
5、社会問題を取り上げた映画会
6、これからの時代を見据えた活動をしている人の講演会
7、不登校支援の人たちとつながる会の開催    などなど

まずは学び舎傍楽をもっと多くの人に来てもらうようにして、そこでまた繋がってもらいたいと思っています。

気が付いた者が声を上げ、輪を広げ、多くの人の賛同を得たときに、少なからず社会は変化していくと思います。たとえそれが最初は、小さな力であっても。何より、未来を担う若者たちのために、残りの人生をかけて尽力していく所存です。

今後、川田はナオミを「よい製品を作り、お客様に喜ばれる仕事をする」というモノづくり王道の会社として経営していくことになります。また私とは違った色で、日本に無くてはならない会社として存続させてくれると思います。

引き続きナオミをどうぞよろしくお願いいたします。

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